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​カルマ(karma)  कर्म

サンスクリット語でカルマとは、行為とその結果のこと。

​例えば山で「やっほー」と叫ぶとやまびことなって「やっほー」と返ってきますね。

​物理学で言えば、作用反作用の法則のイメージです。

カルマ自体には良い悪いはなく、意識や行為とその結果を総じてカルマと呼びます。

​朝起きて歯を磨くことも、出先で誰かと話をすることも、何気ない行為全てをカルマと呼びます。

​極端な話、何かを思うその意識さえもカルマとされています。

​この私たちの日々の行為である「カルマ」が宇宙と密接な関係があることは科学的にも証明されています。

日本初のノーベル物理学賞を受賞した湯川博士は "素粒子" の発見をしましたが、現代物理学ではさらにミクロの世界において、

物質を形成するのは「波動」であるという現実を突き止めています。

つまり、人間も動物も車も地球も宇宙も・・・全てのものを辿っていくと細かい波動で成り立っているということ。

そしてさらに源を辿ると、全て統一場に辿り着くことも明らかになっています。

例えば、とある交通事故を目撃したとしましょう。

実際には目撃しただけの私自身にはなんの外的な影響はありませんが、その事故の当事者が受けた肉体的、精神的ショックは

波動としてその周りに広がり、目撃者である私にも影響を及ぼします。

特に敏感な人は、あたかも自分自身に起きた出来事のように痛みを感じるような気がすることもあるでしょう。

しかしこの波動は肉眼では見ることはできません。

胸騒ぎや虫の知らせといった、目に見えないけれど何か気配を感じるといった経験はありませんか?

​これもどこかで誰かが発する波動が影響しているかもしれません。

・​

​このカルマの法則を根底に据えて考えられ、それらの影響が星々からいつどのような形で反動として返ってくるのかを予測していくのがジョーティッシュ(インド占星術)です。

そのため、単なる星占いではないことがわかります。

行為に対する反動ですから、自ずと一人一人の人生図は異なります。

もう少し具体的に考えてみましょう。

私たちの思いや行為から生じた波動は、広がり続け対象物に影響を与えます。

たとえば目の前に植木があったとしたら、波動は一旦植木に影響を与えてから、やがて私の元へ返ってきます。

これを示す興味深い実験がありますね。

美しい言葉をかけながら水をやった植物と、暴言を吐いて水をやった植物の成長具合が全く異なるという研究結果です。

同じ理屈で、しかしその思いや行為の大きさによって、波動の広がりは異なります。

目の前のものを超えて遠くまでいった波動は、もちろん返ってくるのにも時間を要します。

地球を超えて太陽までいった波動は戻るのに長い時間がかかるでしょう。

さらに地球まで光が届くのに何百万年もかかる星々まで波動がいけば、まと戻ってくるまでにも何百万年を要するかもしれません。

つまり、思いや行動から生じた波動がさまざまなものにぶつかりながら、やがて自分自身のところに返ってくるのです。

(カルマの法則)

それは何百万年も先の星に飛んでいってしまったとしても同じこと。

もしその反動がすでにこの世を去ってしまった後だったとしたら、

その波動は来世、またはそれ以降の「私」に必ず返ってくるとされています。

それはまさに、住所がわからない送り先でも最後には宛名に配達される手紙のように。

それはまさに、数えきれない牛の群れの中から、子牛が母牛を必ず見つけ出すかのように。

​カルマは来世にも持ち越されるのです。

これらの行為による反動の結果が、私たちの人生で起こる運命的な出来事です。

"人生の70%は運命として生まれた時から決まっている" とジョーティッシュでは考えられている所以でもあります。

では私たちの運命を真に作っているのが「私たち自身」であるとするならば、その要となる「カルマ」をいかに解釈するか。

​そこにカルマと向き合うヒントがあると私は考えています。

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